ロックと音楽製作
ロックの発展期とレコードの製作技術と録音技術の発展期とは重なる。ロックンロールが生演奏を再現するためにレコードを用いたのに対して、ビートルズ以降のロックはレコードでこそ実現できる音楽を目指した。そのため、複雑な多重録音やステレオ再生を生かしたミキシングなどが多用された。その史上初の試みはビートルズのサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドやビーチ・ボーイズのペット・サウンズ等においてなされた。これは全く新しい音楽の製作姿勢であり、その後、多くのミュージシャンが様々な試みを導入することで短期間のうちに多様なスタイルが生まれた。その影響はレコード(CD)製作される音楽全てに及んでいる。その反面、複雑に構成された楽曲をライブで演奏することが不可能になり、レコードにおける完成度とライブ演奏との落差が指摘される事態にもなった。これにたいしてライブにテープレコーダーを持ち込み生演奏の補完をすることで乗り切る試みもおこなわれ、これによりステージ上では何人かのメンバーがヘッドフォンで録音されたガイド信号を聞きながら演奏する光景が多く見られるようになった。
update:2009年09月10日
